2015年8月28日金曜日

介護保険制度改正と地域づくり




最近、みんなの集落研究所の阿部さんに随行し、

岡山県北地域の福祉職の方や行政の方々のヒアリングを行っています。

テーマになっているのは介護保険制度改正に伴う高齢者の生活支援サービスの強化。

そして、住民主体の地域づくり。




少し、介護保険をめぐる状況について思うところを書いてみたいと思います(少し長いです)


日本では、世界に類をみないスピードで高齢化が進展(中でも梶並は早い。最先端!)

2025年には団塊の世代が75歳以上になり医療や介護の需要がさらに増加する見込み。

国の予算の中の介護保険の総事業費は2000年は3.6兆円。2014年には10兆円(3倍!)。

核家族化を背景に、世帯主が65歳以上の単独世代・夫婦のみの世帯が増加。

家族で支えてきた高齢者をささえる人がいなくなっている。

つまり、高齢者がひとりになっても、その人を高齢者を地域で支えていく仕組みづくりが求められています。

今回、介護保険制度改正を機会に全国一律のサービスだった「訪問介護」と「通所介護」

が市町村の事業になり、「地域づくり」の枠組みで住民主体の取り組みが求められています。





これから更に地域では高齢者や多様な主体で高齢者を支え合う仕組みが必要なわけですが

これまでの福祉分野の人たちだけではなく他分野の人達も一緒に考える必要があります。

地域と行政それぞれの縦割りを超えていく取り組み。

行政事業に頼ってきた所を自主財源を確保し地域を経営していくような取り組みが必要。

介護事業の協同組合など、新しい考え方を積極的に採用していくべきです。




僕は地域の高齢者サロンのお手伝いをすることもあり、思うことがいくつかあります。

サロンにきている高齢者は、支えられる立場できていますが、

結構元気な人がいる、という事実。最初にサロンを作った人がどのような

高齢者に対する人間観を持っていたかはわかりませんが、あまりポジティブなものでは

ないと感じています。地域で高齢者が地域づくりの主役になる時代。

もっと根本から問い直す必要があると思います。

そして、決して「要支援」「要介護」認定だから能力がないというのでありません。

認定は「権利」。

介護保険制度改正による地域でのサービスは、本当に支援が必要な人に届くべきです。




2015年8月26日水曜日

僕らの受け入れ団体


 梶並地区活性化推進委員会でした。

僕らの梶並でのはじめの受け入れ団体であり、地域の活性化を担う有志の集まり。

月に1回集まりがあり、地域おこし協力隊を卒業した能登&藤井も委員になっています。




地域に協議会があり、よそ者の受け入れ団体がはっきりしているのはとてもありがたい。

「地域」と一言でいっても、どの範囲のことなのか

「地域の声」といっても誰の声なのか、右往左往することが少なくなるからです。

僕らが4年前にここに来た時、声をかけてくれたのはこの団体の会長でした。

Uターン経験のある会長さんは、よき理解者であります。

山村エンタープライズのメンバーも一緒に参加させてもらえるようになりました。

月に1回でも、こういう会があることで情報が共有がされ、

皆の意識が高まっていると思います。

昨日の会には東京農業大学から木村くんが参加してくれました。



高学歴の人が農山村にくる流れてくるケースが最近多いようです。













2015年8月23日日曜日

岡山県地方創生戦略


今日の梶並は快晴。



山村茶屋もオープン。

おにぎりが美味しい。

週に1回している山村アカデミーのプロジェクトミーティングを行った。




昨日は、岡山県地方総合戦略有識者会議。今回で3回目。


戦略なので、総花的にならないこと。

他県と比較した岡山県役割と特色の出し方。

移住者支援のあり方。

地域おこし協力隊卒業後の他分野での活用と研修。

高等教育の魅力化による人口の還流。

虫食い状態になる農地と空き家の課題。





人口がソフトランディングしていく中で生まれてくる課題にどう対応していくのか。

行政としてそれにどう取り組むのか。県の役割は難しい。

国から提示された人口の移動率や出生率などをもとに出した2040年までの人口動態は

リアルになるとは思わないが、マチをどうつくっていくのかの議論の材料にはなる。

地域の人口動態をもとに地域での議論が活発になれば

それはとても意味のあることだと思う。

私は、人口の囲い込み競争に意味があるとはあまり思わない(行政的には課題だが)。

長い歴史の中で、農山村集落は時代の潮流によってできたり、消えたりしており

社会や経済、政治の動きと連動してその数は変化するのが常だ。

時代のパラダイム(枠組み)に合わせてマチを新しいものへ変化させつつ

マチにある普遍的価値や大事にしたいものを磨き守っていくところに、

マチの存続発展がある。と思う。


















2015年8月20日木曜日

福島県いわき市8月後半戦



先日から福島県いわき市に入りました。

いわき市は合併50周年記念でサンシャイン博覧会を来年度開く予定。

この、博覧会を地域づくりに生かしてもらおうということで、

各地域のヒアリング、協議を行っています。





いわき市ビューロの皆さんと、


今回は斉藤マネージャー、大三島の鍋島くん、JICA専門家の三好さん、

そして観光カリスマの井上さんが一緒です。


全部で10数地区あり、それぞれの地域に出向き聞き取りを行うことで、

地域課題や地域資源を外部の視点から発掘評価し、もてる知見から提案を出す。

地域が主体的に取り組めるように一緒に考える。





今ご一緒させていただいている諸先輩方の仕事のスタイルはそれぞれ。

学びつつ、自分なりのスタイルを確立していきたいと思っています。

原発が近いいわき市。放射線測定器を街中でみかけますが、

数値は気にならない程度です。




風評被害の影響は大変大きい。

その中でいわきの野菜を食べてもらう活動をしている

戦う料理人、料理マスターズの萩さんともお会いしました。

http://www.hagi-france.com/chef.html




今日は一足先に岡山に戻ります。






2015年8月15日土曜日

現場レクチャー@宇野農園


山村アカデミーを初めて4ヶ月目。

プログラムを見直しを始めた。

田舎で自立してがんばってこられている方々のもとで学ぶ

現場プログラムを新たにいれることになった。

田舎で広く学べる、そういうフィールドを岡山の県北域で広げていく予定だ。

今回は宇野農園へ。






宇野さんは、6反の田畠で農業経営をされてきた。

山の落ち葉使い、「土作り」を大切にされてきた。

経営感覚、少量多品種、ブランド戦略。

量より質を大切にされてきた農家では美作で一番ではないかと僕は思う。


「情報は現代の通過である」

どの業種もそうだが、ネットもフル活用して情報を集め、戦略を作る

70歳をこえているとは思えない





野菜の土作りを通して、野菜の糖度があがり

宇野さんのつくる野菜は尋常ではなく美味しい。オクラは生でもとても甘い。

皆にたべてもらいたい






2015年8月13日木曜日

孫。



今日は心底嬉しい日でした。

しばらく忙しくて掃除できてなかった部屋を大々的に掃除し綺麗になりました。

そして、お盆なので地域へ帰ってきている祖母が梶並だというお孫さんが会いにきてくれた。

地域のことを学ばれているそうで、ウマが合いそうです。

Iターンは、アイデンティティの部分で定着が難しいと思うのですが、Uターンは違う。

孫が戻ってくる、そういう地域になったら集落に勢いがつく。

最後に山村バーのご案内。

今回は美星にて実施。神野さんから声がかかり、隊長宮永がメインで実施します。

コントワールのバーテンダー園田さんがきてくれます。

農山村で活動するメンバーがたまには飲もうやということで始まった企画。

気づいたら5回目くらいになります。若手の女性が多くきてくれもりあがります。

きてね。





林野地区講座。


今日は、林野で地域づくり講座を担当しました。

参加者は少ないものの、地域住民に対するアンケートはたくさん集まりました。

住民が思っているより、街のことを考えている人が多いな、と思いました。

声なき声を整理活用して次に進みたい。

林野高校と林野地域といい関係を築けたら。

気がつけば林野高校に関わらせてもらい5年目。

全国の条件不利地で高校の魅力化の取組が行われています。

「学校は地域の生命線」

他ではできないことは何か、模索しています。





2015年8月7日金曜日

福島県いわき市 合併50周年博覧会。


福島県いわき市にて、合併50周年を記念したサンシャイン博覧会の計画づくりに参加していました。

いわき市は14市町村が合併した市です。



博覧会は一年を通した観光イベントですが、一過性ではなく、

地域課題の解決や取り組みをもりあげる契機になればと思っています。

いわき市観光ビューローの皆さん、斉藤マネージャー、三好さん、大三島の協力隊OBの鍋

ちゃんと一緒に各地区を周り、ディスカッションやヒアリングを行いました。



いわき市はフラガールで有名なところ。

震災以降、原発の影響で、震災以降、人口が流出し、

まちづくり計画が見直し、再検討されています。風評被害など、深刻です。

ホテルも原発関係の作業員も多い。

まちづくりも地区によっては、ワークショップ疲れがでているところもありました。





今月後半からも引き続き通います。できること、成せることをしっかりしていきたいと思います。

田人地区の知る人ぞ知る田人まんじゅう。

これおいしいです。







2015年8月3日月曜日

林野地域づくり講座


今日は美作の先生とよばれている名士の方から依頼をいただき早朝より草刈り。

かんかん照りで激アツでしたが、地域の方からスイカをいただいたり、

冷たいそうめんまで準備していただき、ありがたくいただきました。

スタッフのカズくんが赤黒くなりました。

今日から下半身の筋肉痛に加え、今日から上半身も筋肉痛です。

夏は鍛える!



午後からは、林野公民館で「地域づくり人づくり講座」ということで

3回シリーズの1回目を行いました。

今回は、半分当事者であり、半分支援者である立場から関われるので面白い。

林野地区の今と昔、課題やそれに対するアイディアや思いを整理しました。

参加者は多くなかったですが、盛り上がりました。

林野高校に関わってはや5年目です。地域と高校と行政でいい動きになればよいな。

高校の活用にしても、地域が中心で地域側からプランや提案をあげていけるような

お手伝いができたらと思っています。

参加してくださったみなさんありがとうございました!





講座の後は、岡山の集落のシンクタンク「みんなの集落研究所」の成果報告会でした。

時間の関係で途中で抜け、岡山駅から新幹線に飛び乗り、

今、福島県いわき市に向かっています。

観光計画づくりの支援で入ります。



2015年8月2日日曜日

久々に自分のことを書いてみる。


今日は、山村茶屋に美星から遊墨人がきてくれました。

看板をお願いしました。




いい笑顔!!なかなかこういう人柄の方はおりません。

久しぶりに話しができました。


続いて総社から岡さんがきてくれました。

昨年、米の乾燥機をいただきお世話になりました。

今年もきてくださるということで心強し。


今日は暑かった。



いただいた味噌です。手前が1年もの。奥が2年ものです。

合わせ味噌が本当にうまい。酵母がいきてます。



久々に作りました。


今日は地域の方ともゆっくり話せ、久々にゆっくりしたいい日でした。

久々に時間ができたので自分のことを今日は書くぞ(長くなります)。

地域おこし協力隊時代は1年半前に終わり、

最近は(ここ1年くらい)常に次のことを考え、走り、過ぎていく日々です。

粗削りな彫刻がだんだんと形を現してくるような感じで仕事が生まれたり、

トライする中で、やることの精度もだんだんと求められるようになってきました。



4月に山村エンタープライズが法人化し、メイン3事業が走り始めたこと。

同時期に岡山県の地方総合戦略策定の有識者にして頂いたのを皮切りに、

地域再生マネージャーの斉藤先生、ローカルファースト研究所の関先生、

みんなの集落研究所の阿部先生達にひっぱってもらい人口推計や、

各自治体のマスタープランづくり、研修事業、大学講師、

地域の組織づくりなどに関わらせていただいていること。


現段階で人材育成や福祉の分野に関わることが多いですが、

今はそれらの分野で以下2つのことに力を入れています。

◆NPO法人の組織と事業を育てること

◆地域づくりのプロフェッショナルたるスキルとキャリアをさらに積み上げ

地域(得に岡山!)のフロンティアを拓ける人財になること。

まだまだですが、

たくさんの方々の応援、支援の中で、だんだんと形になってきたと思います。

本当に感謝です。

一つ一つの精度をあげるためにも、

先のことと同じくらい、今、この時間を充実していくような、

意識の持っていき方、時間の使い方、生活の方法も身に付けたいと思っています。

さらに高みを目指すのじゃ

明日は林野地区で研修事業です




2015年8月1日土曜日

ふるさと帰り。


今日は満月で、街灯があまりない梶並の夜道も明るい。

月光浴しながら書いています。


美作文化センターに「ふるさと帰り」を見に行ってきました。

http://hurusatogaeri.com


恵那市を舞台にした映画でした。




脇役の坊主が言った

「人生は、どこで生きるかではない。誰と生きるか、何を愛するかじゃ」

という言葉が一番印象に残りました。

人の心の中に、その地域で愛せるもの・大事にしたいものがあるか、

一緒に生きたい人がその地域にいるか。そういうのが一番大事なんだと思います。


高齢者の多くは、これまで地域にいた子供や若者に

「ここには何もない。ここは出た方がいい」と言い、

片方では「若者がいなくて困る、寂しい」という。

地域で愛するもの、大事にしたいものを後世へ伝えることが必要だと、

改めてこの映画をみて思った。